FC2ブログ

前原の高笑い

今回の総選挙の勝者は2人いる。1人が安倍で、もう1人が前原だ。
 
前原誠司民進党代表は25日講演で、立憲民主党設立は「想定内」であった、「共産党などと共闘していれば、悲惨な結果になっていたのではないか」と発言した、と報道されている。

この言葉に 、今回の騒動の本質がある。前原の狙いは、民進党は分裂してもいいから、党全体が共産党などとの野党共闘でまとまることを阻止したかった、ということだ。「想定内」は本音だが、「共産党などと共闘していれば・・・」は強がり=言い訳である。

広田一が勝った高知2区が今回の選挙を象徴している。野党が一本化したから勝てたのだ。広田は2万1千票差で大勝したが、同区の共産党比例票は同数であったことから、共産党の協力がなければ当選できなかった。

選挙直前で時間不足ではあったが、立憲民主党、共産党、社民党は市民連合との間で7項目の政策合意を結び、ギリギリ共闘体制を組んだ。全国的に見れば、野党側が優勢だった沖縄、新潟、北海道はこうした共闘体制ができたところである。

昨年夏の参議院選挙では民進党を含めた野党共闘が全国32の一人区全てで実現し、11人が勝利した。

当時の民進党は岡田代表であったが、次の蓮舫代表の時も民進・共産・社民3党間で今後も共闘を進めるための協議をおこなっていく旨の3党合意がなされていた。これは公党間の合意であった。

このままいけば野党共闘を続けざるをえない。こうした状況下、民進党代表になった前原は共産党とはどうしても共闘したくなかった。だから、民進党をまるごと希望の党にシフトさせるという「奇策」を考えた。

結果は、シナリオ通り、野党が分裂したことにより安倍が勝利した。

全国226の小選挙区の当選者は与党183、野党43であった。しかし、朝日新聞試算では、仮に野党が一本化していれば、野党は63増え、与党120、野党106となっていた。

比例区は与党(自公)87、野党89と野党のほうが多いことから、全体では与党207、野党195と拮抗状態になっていたことになる。

こうした中、共産党は共闘が間に合わなかった選挙区においても、接戦予想区を中心に予定していた候補を公示直前になって67人降ろした。結果を見れば、立憲民主党当選者にその恩恵を受けた者が多い。僅差で競り勝った菅直人、海江田万里、阿部知子などがそうだ。山尾志桜里(無所属)も、だ。

共産党は候補者を降ろしたことも影響して比例区の票が伸びず、議席を減らした。しかし、その分、立憲民主党や元民進党の無所属の当選に貢献したといえる。身を捨てて野党共闘の大義=民主主義を守ったということだ。

安倍大勝から、前原の戦略は失敗したと報道されている。自身も責任をとって時期をみて民進党代表を辞任すると神妙なことを言っている。

しかし、本音は違うと思う。前原が一番避けたかったのは、民進党が野党共闘でまとまること。そのためには分裂させるしかない。安倍を勝たせもいいから、共産党とだけは組みたくない。

前原はこれに成功したのだから、胸の中で快哉を叫び、高笑いをしていることだろう。

しかし、見逃してはならないのは、こんな混乱を乗り越え、共闘体制を組んだ立憲民主、共産、社民を合わせた当選者は39→68人に増えていることである。さらに立憲民主が野党第1党になった。ほかに「無所属の会」の13人もいる。一方、希望の党は失速。大義を守ったのはどちらか、有権者の目は確かだ。

数だけを見れば、小選挙区制の恩恵により、自公が圧倒的多数を引き続き占めることになったが、新たな野党共闘の展望がはっきりと示されたことが今回の選挙の大きな成果である。
プロフィール

Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
フェイスブック(FB)もしています。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR