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四万十川メガソーラー計画の背景(1)

また四万十川メガソーラー計画が表に出た。3回目だが、場所は同じ。過去2回はずさんな計画だったため、さすがの行政(四万十市)も「四万十川条例」を盾に許可を出さなかった。

しかし、今回業者は作戦を変えてきた。水面下で、事前に行政側とすり合わせ。今回計画案は、両者による合作のようなもので、これでいけると踏んだところで行政が公表、「条例をクリアーするのなら認めざるをえない」と前向きである。

市の説明では、今回は認めてやりたいと言う本音がアリアリ。舞台裏を見れば、この配慮は計画用地の地権者(地主)への配慮であることは明らか。

今回計画の詳細と、その問題点については、次回(2)以降で書くことにするが、本問題の核心である当該用地にかかる過去からの経緯について、説明をしたい。

計画用地は四万十市三里の島の宮地区。四万十川河口から約18キロ地点で、最下流の佐田沈下橋と三里沈下橋の間。川が左に大きく蛇行し、右岸に大きな河原を形成している。

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島の宮地区住民は現在5戸だけだが、過去多い時でも15戸ほどの小さい集落である。元来、半農半漁(川漁)で暮らしてきた。目の前にある河原では、アユの地引網漁も行なわれたぐらい、アユや鯉がよくとれた。(尾﨑正直・現高知県知事の祖父母=加用家もかつてあり、母はここで生まれた。)

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今回計画の8.3ヘクタールの用地は、大部分は畑として利用されてきたが、石や砂が多いことからイモや麦ぐらいしか作れなかった。

そこに目を付けたのが地元の土建会社豚座(いのこざ)建設。グループ子会社の中村生コンが昭和42年頃、協力者を通して「牧草地にしたい」と買収を進めた。地元民は、どうせ荒地だからと手放した。

売ってしまった後で、目的が川砂利採りであるとわかったが、どうしようもない。中村生コンは重機を投入、河原との縁には風情のある松林が広がっていたが、それもなぎ倒し、砂利を掘り尽くし、ダンプで運んだ。佐田沈下橋を通って。

住民は当初と話が違うことから、低くなった土地の高さを元に戻すよう要求。中村生コンは近くの山を削り、その土で埋め戻した。産業廃棄物も埋め込んだともいう。

この砂利採掘は豚座建設グループに大きな利益をもたらし、同グループが大きく成長するステップになった。

話はこれで終わらない。山の土を削ったら、岩盤が出てきた。このことが次の事業展開、砕石事業につながった。

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他社(計5社)と組んで幡多砕石協同組合をつくり、川の対岸(左岸)で本格的な砕石事業に乗り出した。現在、三里沈下橋のすぐ上で山を削り、岩を砕いている。川沿いの狭い県道をダンプがひっきりなしに通る。怖い目にあっている人は多いだろう。雨が降れば、採石場から泥の粒子が川に流れ込んでいる。

川砂利をとったあと埋め戻された広大な用地は、住民も希望し、一時親水公園をつくる計画もあった。しかし、頓挫。あとは放置された。

そのうち、昭和50年代後半から、四万十川は「最後の清流」として有名になった。いままで地元の人間しかいなかった川に続々と観光客が押し寄せて来た。観光屋形船が目の前を行き交う。カラフルなカヌーも。

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跡地はいつしか原野に戻り、四万十川の自然の中に溶け込んだ。しかし、地主としては、ありがたくない。そんな風景は一銭の金も生まない。この用地を利活用し、何かの事業に結び付けたい。

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2011年、福島原発事故以降、太陽光発電が注目されるようになった。これならいける。発電業者に土地を貸せば、安定した地代が入ってくる。四万十川でカネになる3匹目の「どじょう」を狙った。

3年前から、計画を進めてきた。そして今回である。

豚座建設といえば、数ある市内地元土木建設会社の中でも最大規模。公共事業も数多く受注し、四万十市との関係も深い。市長との関係も深い。

今回の四万十川メガソーラー計画の問題の核心はここにある。(続く)

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プロフィール

Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
フェイスブック(FB)もしています。

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