高倉健と菅原文太

 先月、高倉健が死んだ時には何とも思わなかったが、菅原文太も死んだとなると書かずにはいられない。

2人は国民的スターということになっているらしいが、私は俳優としての2人には特段の想い入れはない。ファンでもなかった。それどころか、良い印象はもっていない。2人のやくざ、任侠道シリーズ映画はビデオやテレビを含めて、いまだ1本も見たことがない。

私が一番好きな映画監督は山田洋次である。「幸福の黄色いハンカチ」、「遥かなる山の呼び声」に登場した高倉健の渋みのある演技には、やくざイメージを乗り越えた奥深さを感じた。両作品は名作として歴史に残るであろうし、高倉健もその主役として名が残るであろう。しかし、それは数ある名優の中の1人、あくまで銀幕の中=架空の世界での俳優として、である。

菅原文太については、高倉健ほどにはイメージチェンジで大きな話題になった作品はないと思う。

菅原文太は、俳優を引退してから、気になりだした。オヤと思った。いろんな社会的発言をしだしたからだ。戦争、平和、脱原発・・・およそ私がいだいていたイメージとはかけ離れていた。特定秘密保護法や集団的自衛権反対のアピール等にも名を連ねていた。先月の沖縄知事選挙では翁長候補の応援にも行っていたという。

なぜ、どうしてそんな発言、行動をとりだしたのか。新聞によると、俳優引退直後から岐阜県や山梨県で有機農業をやっていたというし、その延長でいろんな発言をしだしたのだろうか。そのあたりのことを詳しく知りたいと思っていたのに。

しかし、よく考えれば、私にはやくざ映画イメージが強かっただけに、その落差を覚えただけであって、彼の発言は決して突然変異的なものではなく、彼の生い立ち、職業としての俳優時代等のさまざまな人生経験の中で培われてきた「思想」であったのだろう。そこに人間菅原文太の誠実さ、あたたかさ、親近感を覚える。

一方、高倉健は俳優高倉健しかしらないまま逝った。人間高倉健はベールにつつまれたまま。近寄りがたいイメージしかない。

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四万十の空き家

いつも拝見させていただいております、四万十ものすごくいいとこみたいですね、教えていただきたいのですが、空き家てあるのでしょうか、よければお教えください。

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Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市在住。
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