脱原発 宝塚市へ

 5月10日、「脱原発をめざす首長会議」総会が兵庫県宝塚市で開かれ、参加してきた。昨年の神奈川県小田原市での総会に続いて、2回目の参加。

いつも大阪に行く時は、車でその日のうちに着くようにあわただしく出かけるが、今回はゆったり旅にしたいと思い、前々日、家を出て、途中淡路島で1泊。淡路島で高速を降りるのははじめて。島はたまねぎの産地。海岸線をノンビリ走り、ちょうど出ごろの新たまねぎを買いこんだ。淡路島は台地と海岸部に二分された島だった。

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翌日午後、宝塚市に着いた。宝塚といえば宝塚劇場。大阪には長くいたが、劇場を訪ねるのは、中学校の修学旅行以来。その時は舞台を見たが、今回はそのつもりもなし。せっかくだから雰囲気だけでもと、建物の中の様子をのぞいた。さすがに女性ファンばかり。武庫川べりのテラスは、中年女性のグループがわんさといた。

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隣接して、手塚治虫記念館があった。そういえば、手塚が少年時代、宝塚で過したことは聞いていた。戦争をはさんで、ここでの体験が、手塚アニメの原点になっている。その原点とは平和。館の入り口には、宇宙と人類の平和の象徴「火の鳥」モニュメントが建っていた。

躊躇なく入館した。手塚の年譜、鉄腕アトムの原画など、充実した展示。ちょうど特別展「アドルフに告ぐ」をやっていた。ナチス、ヒトラー時代を舞台に、「正義」という名の正体をえぐった作品。安倍政権が、「積極的平和主義」の名のもとに日本が再び戦争ができる国にしようしているいま、ピッタリの企画であった。戦争は常に「正義」の旗をかかげておこなわれる。

この手塚治虫記念館は宝塚市が設立し、虫プロダクションに管理を委託。宝塚市は非核平和都市宣言をしている。そのシンボルがこの記念館である。行政が積極的に手塚ワールドを広めている。すばらしい。

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その先頭をきっているのが中川智子市長。中川市長は、脱原発をめざす首長会議メンバーであり、今年の同総会をここで開くのも中川市長の肝入りによるものである。

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その夜は会議参加者懇親会があり、宝塚に1泊。17日当日午前の部は、宝塚市民グループで管理運営している、宝塚すみれ発電を視察。丘陵にある大林寺という寺の敷地の一角に設置している太陽光パネル等、を案内してもらった。

きっかけは福島原発事故。自分らのエネルギーは自分らでつくる。NPO新エネルギーをすすめる宝塚の会を結成。続いて、非営利型株式会社宝塚すみれ発電も設立。社債を市民に引き受けてもらうなどして資金調達し、いま2か所に「発電所」をつくっている。これに並行して、宝塚市も新エネルギー推進課を新設し、「宝塚市再生可能エネルギーの利用の推進に関する基本条例」を制定。「みんなでつくろう 宝塚エネルギーを」と、原発に頼らないまちづくりに積極的に取り組んでいる。

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午後の部会場は、宝塚市東公民館。
前半は、元経済産業省官僚、古賀茂明氏講演「日本の成長は脱原発から」。テレ朝「報道ステーション」を「降ろされた」ことで有名になった人。経済産業省といえば原発推進の旗振り役であるだけに、「内情」に精通している。 

原発は、もはや斜陽産業。かつての石炭と同じ。原発がないほうが経済成長できることに世界は気が付いている。GE(ゼネラルモータース)のCEは「原発はビジネスモデルとして成り立たなくなった」と発言。原発比率はドンドン落ちている。中国では風力と逆転。原発は沖縄の基地と同じ。基地がないほうが沖縄経済の発展にはいいことに沖縄の人たちは気付いた。原発では、日本だけが取り残されている。

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午後後半が、脱原発をめざす首長会議 本番。
現在会員は108人だが、当日出席は14人。高知県では9人のうち私だけ。現職は公務で忙しいため、去年もこんなものだった。世話人の村上達也・元茨城県東海村長に再会。昨年9月に高知県に講演にお招きして以来で、堅い握手をした。

総会では、高知県での活動について報告を求められ、昨年9月、村上さんと島岡幹夫さん(元・窪川原発反対町民会議代表)に行なってもらった講演会と対談について報告。四万十市、高知市2会場で約600人集まり、盛況だった。

4月の高浜原発再稼働差し止めの画期的判決がありながらも、川内原発をはじめ再稼働が具体的スケジュールにのぼってきているこまこそ、この会議の役割は重要である。会場には、TV、新聞取材がたくさん来ていた。

総会では、先ごろ、経済産業省が2030年の電源構成(エネルギーミックス)を「20~22%程度」にするとした、ことに強く反対する緊急決議を採択した。理由は、

1. 政権与党自民党の公約と違うこと。
2012年衆院選公約「全てのエネルギーの可能性を徹底的に掘り起こし、社会経済活動を維持するための電力を確実に確保するとともに、原子力に依存しなくてもよい経済社会構造の確立を目指す」、
同2014衆院選公約「原発依存度については、徹底した省エネルギ―と再生可能エネルギーの最大限の導入、火力発電の高効率化により、可能な限り低減させます」

2.「20~22%」は、事実上、40年超の原発も運転し続けることを前提とした数字。この水準を維持するためには、原発新設か運転延長しかない。福島事故後、原発は40年を寿命とする原則が決まっていることに反する。

3.被災自治体からの声。再生可能エネルギーの比率が縮小すれば、今後参入を検討する事業者にとってマイナス。震災で遅れをとった被災地の参入が不可能になり、産業再生に痛手となる。

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地元に帰って来てから、5月20日、原子力規制委員会は愛媛県伊方原発に「合格」を与えた。いよいよ、か。一方で、委員長は、100%安全であることを保障するものではないと、言い訳を言っている。
安全神話に続く、無責任体系の象徴が原発推進である。
多くの人に知ってもらわなければならない。

<脱原発をめざす首長会議>  http://mayors.npfree.jp/

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プロフィール

Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
幸徳秋水を顕彰する会事務局長。
FB(フェイスブック)もやっています。

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