地方自治

 地方自治の息の根が止められようとしている。
いまの沖縄に対する国のやり方をみると、地方自治にかかわった一人として黙ってはおれない。

私は民主主義の両輪は人権と地方自治にあると思う。
地方自治といえば、地域の人権のようなもの。国の中にはいろんな地域がある。自然、風土、文化、歴史、生活等が異なる。だから、国がすべてを画一的に決めてしまうのではなく、それぞれの地域に自治権といって、自分たちの裁量で決める権利が憲法で認められている。詳しくは地方自治法で定められている。

その権利を国が奪おうとしている。飴とムチによって。

飴は、国による辺野古地区への「基地対策費=補助金」の直接交付。辺野古住民を抱き込むカネである。

辺野古住民は、日本国民である前に、名護市民であり、沖縄県民である。この種の補助金は、これまですべて県および市町村を経由してきたのに、基地反対の県市の頭越しにカネをばらまくという地方自治の仕組みを踏みつぶすやり方。しかも住民を官邸に呼びつけて。

ムチは、国が知事の権限を奪う「代執行」。翁長知事が辺野古の埋め立て承認を取り消したのが違法だとして国が提訴するという驚くべ内容。こんな裁判、かつてなかった。地方自治法に基づき国が自治体に委ねていた「法定受託事務」を奪い返そうというもの。

国の主張は「防衛」は国の専管事項ということ。これを認めるとしても、なぜ先の戦争で唯一戦場となり多くの犠牲者を出し、戦後も国内米軍基地の74%が集中する沖縄にさらにつくらなければならないのか。佐賀県知事がオスプレイはダメと言うと簡単に引っ込めたのに。

沖縄が地理的に戦略上重要なのか。かつてはそうだったが、アメリカは特定場所に軍を集中させると攻撃された場合等のリスクが高いことから、いまは分散を進めている。

森本元防衛大臣は「軍事的には沖縄に基地をつくる必要はないが、政治的には必要」と言った。これが本音。

つまり、アメリカに「いい顔をする」には、日本のどこかに基地をつくってやらなければならないけれど場所がない。沖縄なら遠く離れているし、反対の声も届きにくいので、犠牲になってもらおうというもの。

いまの沖縄は防衛問題以前に地方自治のあり方が問われている。このままでは地方自治が死んでしまう。自治体は国の出先機関になってしまう。

TPP、原発もしかり。
国家機能はますます強大化する一方で、地方自治は息も絶え絶えだ。

沖縄は、その「みせしめ」である。

そんな沖縄を見捨てていいのか。
沖縄はわれわれ自身の問題である。

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プロフィール

Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
幸徳秋水を顕彰する会事務局長。
FB(フェイスブック)もやっています。

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