市民病院への心(3)

 次に、市民病院問題への市議会の対応について意見を述べたい。

市の行政運営において、市長以下執行部と議会は車の両輪である。互いに積極的な議論を行い、あるべき方向を決めていく。

私の在任中は、議員からの発言、質問も多く、議会は活発であった。特に、私は市民病院の経営改善と拡充を、最重点課題の一つにおいていたことから、毎議会きびしい質問を受けた。医師確保はどうなっているのか、24時間救急はいつ復活できるのか、医師の態度が悪い・・・など

市議会多数派は、病院に自己責任を求めるという考え方であり、2011年度予算では、77百万円の繰り入れ案を2度否決。(3度目に可決)

また、2012年度予算では、86百万円の「繰り入れ」案が議員提案により「貸付」に修正されてしまった。しかも、その修正手続きは、地方自治法のルールに反した強引なやり方で。そのため、正規の手続きに戻すために、後日もう一度議会を開き、再議決をしなくてはならなかった。

ところが、3年前、市長が現市長に交代してからは、市民病院にかかる議論はパタリと静まってしまった。

医師確保は一定進んだとはいえまだ十分ではなく、そのため24時間救急復活のメドはたっていない。資金不足は、続いており、2014年度には5億円という巨額の貸付をしたのに、である。

今月の3月議会で、医師確保の見通しなどについて、久しぶりに質問が出たが、これは一昨年9月以来、実に1年半ぶりの質問であった。

私の在任中、ほぼ毎回市民病院問題について質問をしていたある議員は、この問題どころか、議会質問そのものをほとんどしなくなり、休眠状態である。

そんな議員は市民病院問題をどれだけ真剣に考えているか。議会質問は、市長を政治的に攻撃するための道具として使っているとしか思えない。市長が交代してしまえば、あとは全権委任。市民病院などどうなってもいい。議会としてのチェック機能の停止である。

議会多数派にも市民病院への「心」がない。

4月から市民病院の医師は2人減り、11人から9人になる。また、長年献身的に病院を支えてくださってきた樋口院長も3月末で定年を迎える。いまのところ1年間は「任期付き職員」として、院長職を続けていただくことになっているが、後任院長をどうするのか。

市民の命と健康を守っている市民病院が今後どうなるのか、不安でいっぱいである。

(終)

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Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。

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