笠木透の「四万十川」

笠木透さんの詩「四万十川」が好きだ。

 春の赤むらさき カタクリの花
 岩の間から水は流れる
 アイヌの人たちがいたころは
 ここはブナの原生林だった

 いつかは海へ 行きつくのだから
 ゆっくりしよう 急ぐことはない
 ゆうゆうと ゆうゆうと流れる川よ
 シマムタ おまえの名は美しい川

 夏・秋・冬・・・と続く

笠木さんは20年ほど前、四万十川の源流から河口まで歩いてこの詩をつくった。香川県の藤田昌大さんがこれに曲をつけ、歌になった。

四万十川という名前の由来には、いろんな説がある中で、笠木さんはアイヌ語説を信じている。アイヌ語で「シ・マムタ」は「大変美しい」という意味である。

四万十川は蛇行を繰り返している。源流から南下し太平洋直前の窪川まで来てから、ぐるっと向きを変え、奥の江川崎のほうへ逆流する。

蛇行するからこそ、瀬と淵が生まれ、川は姿を変える。そこに、たくさんの生き物が育まれる。ゆっくり流れる川だから、ダムもできなかった。

それは人生と同じである。
人間はどうせ終着点に辿りつくのだから、あせることはない。曲道をして、いろんな経験を積んだほうがいい。

真の豊かさとは?
競争社会の中で、他人より一歩でも早く走ろうと、あくせくして、何になるの。競争させて、誰が得をするの。

アイヌの人たちは争いごとをきらった。
私たちは、アイヌの人たちの自然観、世界観、人間観に学ぶ必要がある。

笠木透さんは、そう言っている。

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プロフィール

Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。

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