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かばた

少し前の4月2日、岐阜県関ケ原町今須にある妻両親の墓参りを済ませた帰り、琵琶湖北岸~西岸をぐるり回って大阪に戻って来た。

ちょうど桜が見ごろで、米原~長浜~賤ケ岳麓~海津大崎~今津と、どこでも湖面に白い花びらを写していた。琵琶湖周航の歌に出てくる竹生島が沖に浮かび、「今日は今津か長浜か~」の情景そのままであった。

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途中、高島市針江をナビでさがした。針江地区は、後背の比良山系から琵琶湖に注ぎ込む地下水が地上にしみ出る「かばた」(川端)があるところで、「生水(しょうず)の里」とも言われている。

この地区にも水道は引かれているが、普段の生活にはほとんど「かばた」の湧水を使っている。水とともに生きる、そんな人たちの生活が以前NHKドキュメントで放送されたことから、一度訪ねてみたいと思っていたところだ。

お寺の駐車場に車を停めて降りると、池があった。底からコンコンと水がわいていた。アスファルト道路の下からも水が噴き出し、小川に注いでいる。周りの小川はすべて湧水によってつくられている。

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岡部豆腐店があった。「昔ながらの手づくり」でつくられた豆腐はかばたに並べられていた。井戸にスイカをつるすように。

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琵琶湖の川魚や貝を佃煮にして売っている家もあった。漁は年々少なくなると嘆いていたが、それでもまだこれだけとれる。ドライブインなどよりも、はるかに安いので、たくさん買った。その家のかばたには大きな鯉が泳いでいた。

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ここらはいま観光の名所にもなっており、事前に申し込めばガイドが案内してくれるそうだ。小中学生の自然学習にもってこいのところだ。

かつて人々は水とともに暮らしてきた。豊かな暮らし。その原風景が残っている。

針江(ハリエ)の「江」は川や水の意味であるから、「針」は「張る」か、針のように水が突き出てくという意味なのではないかと思う。

四万十市もここに似ている。いま「川とともに生きるまち」をアピールしている。

四万十市の場合は湧水を使うというよりも、川そのものを生活の糧にしてきた。四季を通してとれる川魚やノリ。川漁師がいまでもいる。

私の祖母は、洗面器のことを「ちょうずばち」と呼んでいた。いま思うと、おそらく「ちょうず」とは「しょうず=生水」で、「生水鉢」のことであったのだろうと思う。

水なくして、人は生きられない。

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Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
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