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原発の地元とは

4月28日、脱原発をめざす首長会議総会が茨城県水戸市で開かれ、出席してきた。

今回水戸市が開催地に選ばれたのは、「原発の地元」を拡大する画期的な協定が茨城県で結ばれたから。

即ち、茨城県東海村にある日本原子力発電(原電)の東海第二原発をめぐり、東海村を含む30キロ圏内にある6市村(ほかに、日立市、常陸太田市、ひたちなか市、那珂市、水戸市)と茨城県は、3月29日、再稼働のさいの事前了解権を盛り込んだ新協定書を原電と結んだ。

これまでの原発再稼働においては、事前了解を得なければならない「地元」といえば「立地自治体」(市町村と県)に限定されてきた。例えば、愛媛県伊方原発では、伊方町と愛媛県が「同意」することによって再稼働した。(いままた差し止め休止中)

しかし、原発でいったん事故が起これば、「地元」だけでなく、その周辺の地域にも同じような被害が及ぶことは福島で経験済みである。「地元」を原発自治体に限定することの意味はなく、原発事故に境界線を設けることはできない。

これは誰もがわかっていることであるが、原子力ムラでは、原発稼働をしやすくしたいがために、机上の世界で「地元」をつくっているに過ぎない。

脱原発をめざす首長会議の世話人の一人である村上達也東海村前村長は、現職時代、周辺5市村に呼びかけ「原子力所在地域首長懇談会」(首長懇)を2012年につくった。村上さんの、この「置き土産」が今回の協定として結実したのである。

東海村は原発立地自治体として、特別交付税などで多くの「優遇」とともに「リスク」をかかえてきたが、この問題をわが村だけの問題とせず、周辺にも積極的に問題提起をした。

東海第二原発から30キロ圏内には約100万人が住んでいる。今回の協定は、こうした人たちも東海村と同じ「地元」として、認めさせたことになる。(さらに50キロ圏内には250万人)

日本原電は、昭和32年、電力9社によって設立された、いわば日本の原発の「パイオニア」であるが、その後、多くの原発は各電力会社単独でつくられてきた。

経営基盤が弱い特殊な立場であるがゆえに、今回の協定を受け容れざるをえなかったという面も指摘されている。また、協定の実際の運用には、いくつかの課題も残している。

しかし、これまで「非常識な常識」とされてきた「原発の地元」の概念に風穴をあけたことの意義は大きく、今後他の原発再稼働にも影響を与えることは必至であると思われる。

四万十市は 伊方原発から50キロ圏内。
四万十川の 愛媛県支流の源流域は30キロ圏内(宇和島市)。

四万十市も伊方原発の「地元」である。


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Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
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