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真備町

岡山県倉敷市真備町が豪雨浸水で大変なことになった。

最初に報道された時、久しぶりに聞く、なつかしい名前だが、あそこには大きな川はないはずなだから、たいした被害には、ならないだろうと思った。

真備町は、私が岡山転勤時代(1989~92)、仕事でよく車で通ったところだ。岡山市から井原市方面に出かける際に。

真備と言う名前は、奈良時代8世紀に活躍した学者・政治家の吉備真備(きびのまきび)に由来する名前ときいた。生誕記念碑が建っていた。

また、作家の横溝正史が戦中疎開をしており、「八ツ墓村」など、岡山を舞台にした推理小説が多いのは、そのためだとも。

岡山県は、昔からほとんど自然災害のないところで、真備町もおだやかな平野の中にあった。当時は、倉敷市と合併前で、独立した吉備郡真備町であった。

ところが、テレビの映像を見て驚いた。町全体が水没していた。小田川が決壊したという。

そういえば、井原に向かう道に沿って小さな川が流れていた。あの川か。しかし、あんな川から、大量の水が流れ込むとは、信じられなかった。

それだけ大量の雨が流域に降ったということだが、それ以外にも理由があることがわかり、納得した。

小田川は真備町で一級河川高梁川と合流しているのだ。普段の雨なら、本流にあたる高梁川に注ぎ込む。

しかし、高梁川上流でも大量の雨が降ったため、本流の水位が先に上がったため、小田川からの流れは合流点でせき止められてしまい逆流(バックウオーター現象と言うらしい)。行き場を失った水は、一気に溢れ、堤防を決壊させたのだ。

川の合流点は怖い。四万十川でも被害が出る警戒ポイントは合流点だ。愛媛県から流れてくる広見川、目黒川の合流点にあたる西土佐江川崎、津野川はいつも危険水位になる。

また、私の家の前で合流する中筋川。この川は高低差が少ないため水はけが悪く、以前は、不破の前で合流し、中村や具同をいつも水没させていた。

この川の水はけをよくするためには、合流点をもっと下流に下げなければならない。そのため、坂本~山路間に、本流の中に堤防(背割り堤)をつくり分水、さらに甲ヶ峯の山を削り、山路川につなげた。

この工事は昭和12年に始まり、延々昭和39年まで続いた。その工事のもようは、私の記憶にもある。

川の合流点の怖さを改めて示したのが、今回の真備町だ。

3年前、茨城県常総市で利根川支流の鬼怒川が氾濫し、中心部がすっぽり水没した。しかし、その際は、一人の死者も出なかった。水位が低かったため、2階に逃げたりしたからだ。

だから、外に逃げるとかえって危ない。家にいて救助を待つ、そのほうが安全とされてきた。

今回、NHKの中継でも、当初、家に留まるようさかんに呼びかけていた。

しかし、それは間違いだった。家にとどまったことにより、平屋建ての住人や、2階があっても上がれない高齢者などが、相当数水死した。過去の経験があだになったということだ。(かといって、外に逃げる手段もなかったのだが。)

毎年、この季節繰り返される豪雨災害。

地震、大雨・・・日本は災害列島であることを常に忘れてはならない。

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Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
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