梼原町のエネルギー源

きのう梼原町矢野富夫町長を訪ねてきた。
大雪を心配したが、車の運転には支障なかった。

梼原町は再生可能エネルギーの利用により、現在エネルギー自給率28.5%で全国一。さらに100%の環境モデル都市をめざしている。福島第一原発事故以降、自然エネルギー活用のシンボルの町として、にわかに注目を浴び、視察が絶えないところだ。

おととしの7月、私と矢野町長ら四万十川流域5市町長は、原発に頼らない自然エネルギーへの転換をめざす「四万十川アピール」を共同で出した。その先頭を切った取り組みをしているのが梼原町である。

町長に会う前に、小水力発電と木質ペレット製造施設を見せてもらった。私が同町を訪ねるのは3回目だが、これらの施設を見るのは初めて。

小水力発電所は町中心部からすぐ下流の梼原川にあった。5年前、以前からあった堰堤の脇に落差6メートルの「滝」をつくり、その中にタービンを設置し、ミニ発電所としている。出力53キロワットで、すぐ上にある梼原小中学校(統合校)が使う電力の90%と、町内街路灯82基の100%に充てられている。

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木質ペレット製造施設は森林組合の隣にあった。利用価値の少ない、間伐材などの端材を砕いてペレット(粒状)にする施設である。木質バイオマスとも言う。破砕する木材の量は、現在年間1700トン。町内の老人ホーム、雲の上ホテル、歴民館などの公的施設の熱エネルギー源として活用されている。

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風力を利用した風車(600キロワット)も2基、愛媛県境、四国カルストの山の上に設置されているが、そこまでは行けなかった。また、地熱を利用した温水プール(雲の上ホテル)もある。

ほかに、一般家庭でも創り出せるエネルギーとして、町が助成金を出し、太陽光パネルの普及にも努めている。現在、町内1800戸のうち、6.4%が設置しているそうだ。

梼原町のこうした取り組みは、1999年に策定した「新エネルギービジョン」に始まる。自然と共生したまちづくりは、公共建物への地元産材利用や棚田オーナー制度導入など、にも表れている。

矢野町長には、地元産スギ、ヒノキをふんだんに使った役場庁舎の町長室で会った。木のにおいがプンプンしている。広いエントランスホール。役場内には銀行や農協支店も入っている。

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 1年ぶりに会った町長は、2050年までには、エネルギー自給率100%にすると意気盛ん。大型風車(2000キロワット)をあと8基設置したい。うち3基できれば100%に達する、残りは売電すると。
 
梼原町は人口3700人と少ない。しかし、森林面積90%、四万十川源流の水、高原の光と風・・・無限のエネルギー源がある。原発に頼らないエネルギー政策。梼原町はいまの時代の先端を走っている。街並みも整備されたコンパクトシティー。龍馬脱藩の道、津野山神楽などの歴史文化遺産も。本当の豊かさが、ここにはある。

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伊方原発からの距離は50キロ。高知県内では梼原町と四万十市が一番近い。

他に頼らず、自らの豊かさに気づき、活用する。
四万十市も中央ばかりを向いてはいけない。
モデルはすぐ近くにあるのだ。

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プロフィール

Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
幸徳秋水を顕彰する会事務局長。
FB(フェイスブック)もやっています。

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