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学習会「四万十川を守れるか」

10月27日、脱原発をめざす首長会議主催の学習会「四万十川を守れるか~河川における原発放射能汚染を考える」を四万十市立中央公民館で開いた。

首長会議学習会は、これまでも全国各地で開いてきたが、会員相互の学習会に一般の人たちも参加を呼びかけるという位置づけであることから、定員100名の会議室で十分だろうと思っていたが、うれしい誤算で約160名の人たち(うち会員9名)が参加をしてくれた。補助イスを追加して、なんとか入ってもらえた。

最初に、首長会議の三上元世話人(前静岡県湖西市長)が挨拶。会設立(2012年、現在会員97名)の目的は、住民の生命と財産を守る責任をもつ首長として、原発のない社会をめざしていくこと。四国での学習会は初めてだが、きょうは伊方原発再稼働という重大な日に重なった。

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第1講演は、グリーンピース・ドイツの核問題スペシャリスト、ショーンバーニさんによる「水に沈む放射能~福島原発周辺の水域への放射能調査」。

→ 資料 http://mayors.npfree.jp/wp-content/uploads/2018/10/GreenPeace_20181027-compressed.pdf

政府は原発周辺の除染を行ったというが、福島県の70%を占める森林は手付かず。放射能の一部は河川、海へと移動するが、残りは森林に貯えられ、長期間再循環または下流に向けてゆっくり移動する。一方、森林、湖、河川は巨大な放射能貯蔵庫になる。

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河川の水は農業や生活に使われるため、河川に住む生物だけでなく、人間もセシウム汚染の影響を受ける。福島沿岸地方の14水系の流域に降ったセシウム総量の30%は阿武隈川水系に。

放射能は広範囲に降下し、陸地と淡水系に貯えられ、生態系内に数十年から数百年とどまる。放射能汚染は、社会・経済にも深刻な影響をもたらす。福島の湖の放射能ベクレルは琵琶湖の数千倍。

仮に、伊方原発で過酷事故がおこった場合、福島を上回る深刻な環境影響をもたらす可能性がある。

原発は、電気を「安定供給」できない。社会にも環境にも影響が少なく、かつ地域の雇用をもたらす省エネルギーと自然エネルギーに舵をとるべきである。

なお、グリーンピース調査報告書はネット公開されているので、詳しくはこちらを。

→ https://www.greenpeace.org/japan/Global/japan/pdf/20160721_AtomicDepths_JPN.pdf#search=%27%E6%B5%B7%E3%81%AB%E6%B2%88%E3%82%80%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%27

第2講演は、地元川漁師黒澤雄一郎氏(四万十川中央漁協アオノリ組合代表)による現地報告「四万十川生態系の現状」

黒澤氏は、福島原発事故の年、埼玉県から家族3人で避難移住。日本にこんな川がまだ残っているのかと感激し、川漁師を始めた。ウナギ、アオノリ漁などで、四万十川の恵みを日々実感している。

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しかし、一方で、この7年間の経験からだけでも、川の環境変化に驚いている。川底に砂が堆積し、漁がむずかしくなってきており、危機感をおぼえる。

先輩川漁師にきくと、以前より水量が減った、川底の伏流水も少なくなり、川の水をためこむ力、活動力が弱まっている。

さらに、伊方で事故がおこれば、生活の場の四万十川までも失われてしまう。

続いて、質疑討論。

質問1 四万十川にも外来種のブラックバスやブルーグルはいるか。→いる。

質問2 安倍首相は、「フクシマはアンダーコントロールされている」とウソを言ったが、どこの国のトップもそうなのか。→権力者は真実を隠したがるものだが、日本のウソは特にひどい。

質問3、四万十川の名前の由来は何か(会員村西俊雄・元滋賀県愛荘町長) →いろんな説があるが、定説はない。3説紹介。

質問4、原発から海に捨てられる温排水について(明神照男・元明神水産会長)。 →海水温に影響大。

発言1 島岡幹夫さん(農業・元窪川原発反対町民会議代表)、川を守るためいま林業にも従事。

発言2 平井政志さん(NPOいきいきみはら会)、三原村での小水力発電事業への取り組みについて

発言3 岩城泰基・宇和島市議会議員、宇和島での伊方原発反対への取り組みについて。

発言4 梶正治・香川県丸亀市長(会員)、自己紹介

発言5、西村和平・兵庫県加西市長(会員)、自己紹介

脱原発をめざす首長会議から、「四国電力による伊方原発3号機の再稼働に反対する緊急アピール」を発表(佐藤和雄事務局長・元東京都小金井市長)

内容 →http://hatanakamura.blog.fc2.com/blog-entry-471.html

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閉会挨拶 高瀨満伸・元四万十町長(会員)

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学習会のテーマを「四万十川を守れるか」にしたことで、いわゆる脱原発集会とは異なる多彩な人々が参加し、会場は熱気がみなぎっていた。四万十川はみんなの生活に密着しているからだ。

例えば、四万十川対策担当の行政職員(四万十市2、四万十町2)、四万十川財団、四万十川自然再生協議会、漁業者(川、海)、農業者、林業者なども参加。

議員は高知県から四万十市6、四万十町2、愛媛県から宇和島市1、愛南町1、松野町1。

会員では、上記紹介した以外2名(沖本年男・元宿毛市長、吉門拓・元佐賀町長)参加。

以上のように、充実した学習会となった。
原発は四万十川にはふさわしくない。これを機に、地域にとっての生活の源である四万十川の将来を、みんなで考える輪が広がっていくことを期待するとともに、原発から自然再生エネルギーへ転換を促す声が一層広がることを願いたい。

 img004.jpg   高知新聞 2018 10 28
              高知新聞2018.10.28

共同通信配信記事 https://this.kiji.is/428854467741992033?c=39546741839462401

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Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
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