FC2ブログ

秋水で日韓交流

5月13日、韓国ソウルから金昌徳(キムチャンドック)さんが、幸徳秋水を訪ねてみえた。東京のアナキズム、金子文子研究者の亀田博さんと一緒に。

金昌徳さんは、国民文化研究所の総務理事で、韓国アナキズム学会の副会長、韓国アナキスト独立運動家記念事業会の事務局長をされている。

日本語も堪能で、たびたび来日されているそうだが、高知県ははじめてで、私も初対面。今回は日本帝国主義の朝鮮支配からの独立運動に影響を与えた二人の高知県人、幸徳秋水と槙村浩の調査研究が目的。前日は槙村の高知市内を歩いた。

今年は朝鮮独立3.1運動から100年。日本は改元。幸徳秋水を顕彰する会では6月16日、韓国映画「金子文子と朴烈」を上映予定で、グッドタイミングでの来訪となった。

午前10時、顕彰会メンバー4人で2人を中村駅で迎えたあと、最初に市立図書館内「秋水資料室」に案内。韓国の国営テレビ局KBSのカメラマン1人も同行取材。秋水をテーマにした番組をつくるそうで、終日、金さんだけでなく、亀田さんや私も、インタビューを受けた。中平市長も在席されていたので、飛び込みで、挨拶をさせてもらった。

2019052110253788e.jpg   2019052110255508e.jpg

市役所建物内の図書館に秋水資料室があることは、四万十市として秋水を顕彰しているという姿勢を示すものであり、金さんへのアピールとなっただろう。

昼食をはさんで、秋水墓、生家跡、遊焉義塾・木戸明邸跡、為松公園内の絶筆碑、郷土博物館へ。

20190521102648eda.jpg   2019052110264242e.jpg

秋水らが最後に逮捕された1910年(明治43)は、日韓併合と同年である。首相は桂太郎。

その前年、伊藤博文がハルピン駅で朝鮮独立運動家安重根にピストルで撃たれた。秋水は、安の「義挙」を称える漢詩をつくったことは有名。秋水は、朝鮮、中国の独立運動に関心を寄せていた。

日本におけるアナキストの第1号は秋水である。1906年、アメリカサンフランシスコから帰国し、議会主義から直接行動論へ「余が思想の変化」を発表。クロポトキンの「麺麭の略取」も翻訳した。秋水の本は朝鮮でも出版された。

秋水刑死後、秋水思想は、申采浩(シンチェホ)など、朝鮮独立運動家に影響を与えた。そんな流れの中で、朴烈、金子文子が登場するのである。

20190521103058eef.jpg

日本では幸徳秋水は有名だが、金子文子はあまり知られていない。しかし、韓国では逆であり、文子とその裁判を弁護した布施辰治は有名だが、秋水のことが知られ、評価されだしたのは最近になってからのことだという。文子と布施は、韓国国家から名誉称号をもらっている(日本人では2人だけ)。

2011年、韓国SBSテレビが、韓国独立に影響を与えた日本人3人、金子文子、布施辰治、幸徳秋水を取材に来日し、中村にも来たことがある。当時市長であった私もインタビューを受けた。

博物館の屋上(天守閣)から一望できる中村のまちの眺めを、カメラマンが感嘆の声をあげながら、さかんに取り込んでいた。韓国には、これほどの緑の景色はないそうだ。

20190521103104f96.jpg

佐田沈下橋、香山寺、一條神社も案内をした。

20190521105615a86.jpg   2019052110310148e.jpg

20190521103118818.jpg

夜は、カメラマンを含め計7名で中村料理を囲んで日韓交流。大いに盛り上がった。

今年の3月1日、ソウルの広場で独立運動100年式典が開かれたさい、日本の外務省は、反日ムードが高まり危険だから韓国への旅行は控えるようにと発信をした。

しかし、実際はそんなことはなく、参加日本人は大歓迎であったという。韓国国民は過去の日帝支配と一般国民をきちんと分けている。

反日をあおっているのは安倍政権である。そのほうが支持率が上がるから。徴用工、従軍慰安婦問題でも、異常なほどの発言を繰り返していうのはそのためである。ヘイトを国が主導している。

金子文子は栃木刑務所で抗議の自殺をした。その遺骨は韓国に運ばれ、朴烈のふるさと聞慶(ムンギョン)に丁重に葬られている。そばには朴烈記念館もできている。毎年7月23日の文子命日には、そこで式典が開かれるそうだ。

金さん、亀田さんから誘われたので、今年の7月行ってみようかなと思っている。

なお、安重根は死刑になったが、その裁判(旅順の関東都督府地方法院、当時の清国)で弁護士をつとめたのは水野吉太郎と鎌田正治。水野は高知県香南市出身。鎌田は鳥取県生まれだが、のちに水野に従い高知に来て、ともに活動をした。

また、検察官の溝渕孝雄や小松憲兵(警察)など、裁判に関与した人間に高知県関係者が多かった。これは偶然だが、こんな経緯から、安が獄中で書いた漢詩などが、高知県に残されていた。いまはソウルの安重根記念館に寄贈されている。
こうした面での韓国ー高知の交流も行われている。

このことについては、自由民権運動研究者、公文豪さんが詳しい。

コメントの投稿

非公開コメント

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです
プロフィール

Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
フェイスブック(FB)もしています。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR