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辛抱治郎

先月のことになるが、7月30日、四万十市民大学で、キャスター・ニュース解説者、辛抱治郎「~情報の正しい判断~ 報道現場から」の講演があった。

同氏は、読売テレビ(大阪)のアナウンサー、キャスターであるが、関西だけでなく日本テレビネットワークを通して全国的にも有名なようで、私も珍しいその名前を知っていたので、どんな話をするのかと思って興味があり、聞きに行った。

早口でペラペラしゃべるので、少し聞きとりにくい面はあるが、逆にそれを売りにしているのだろう。笑いをとりながら(・・・これがミソ)、社会問題等につてもバシっと斬り込む(・・・ように聞こえる)。堅い話をわかりやすい(・・・ように)、巧みな話術で聴衆を引き付ける。

出た話題。

・やしきたかじん番組の裏話。二人の舌禍(失言)をチェックするために、収録してから編集する。東京局は発言に神経質、関西局は割とおおらか。

・世間を騒がした(笑わせた)失言の例。雪印社長、大阪吉兆の女将、伊勢赤福社長(良い対応例)。

・運転免許証返納制度はおかしい。警察の責任転嫁。持ち続けて、不安になれば、使わなければよいだけ。

・長生きのリスク、年金問題。若者が支えられなくなる。

・本庶佑(たすく)のノーベル賞を予言した。山中伸弥とも親しい。自慢話。

・神奈川県で怪奇的な殺人事件が多いのは、核家族が多いから。


これらの話題はたしかに聴いていておもしろい。間違ったことは言っていない。納得できる内容だ。

しかし、笑いをとることが大きな目的であるため、真剣さ、誠実さが伝わってこない。奥様向けのワイドショーか、漫談か、落語をきいている感じ。

そんな話ぶりでも、それだけならば、おもしろかった、で終わるのだが、危険と思ったのは問題発言、異常な発言が混ぜっこにされていたことだ。

例えば

・失言問題・・・「麻生太郎は失言がフリー」、「鳩山首相を<宇宙人>と言ったら、8ヶ月で首相を辞めてしまった」

・差別用語問題・・・○○は狂っていると言ったらカットされた。しかし、「時計が狂っている」という言い方はあるではないか、と笑いをとったのに続いて、「朝日は狂っている」「文在寅(ムンジェイン)は狂っている」「習近平は狂っている」と突然発した。

・テレビ番組企画で太平洋をヨットで進んでいるとき、クジラに衝突しヨットが沈んだ有名な事故にあったが、あれはクジラではなく、「中国の潜水艦だった」。また、自衛隊機に間一髪で救助されたことへの感謝をことさらに強調。


これらのフレーズは、笑いをとるために、冗談半分に発したように装いながら、実は、計画的、意図的なものであると思う。アジテーション(扇動)、プロパガンダだ。理由を説明しない、言いっ放し。質問は受け付けないと開会前に司会からクギをさされている。だから、不誠実、タチが悪い。

私が恐ろしくなったのは、こうした話題が会場から受けていたことだ。みな冗談だと思っているのだろうが、実はこれはヘイトのようなものであり、こうしたことが知らず知らずのうちに、世論を形成していく。本人はそれがわかっている。

実際、会場にはたくさんの人が来ていた。400人ぐらいか。最近の市民大学でこれだけ集まったことはない。しかも、いつもは見かけない若い人が多かった。みんな満足そうな顔をしていた。私は、恐ろしくなった。

某テレビ局を退職した私の学生時代の友人は、辛坊治郎のことを「クーラーの効いているスタジオで、誰かが書いた原稿用紙に唐辛子をかけて読むのを商売にしているような奴」と書いているのを、講演後見つけた。言いえて妙。

市民大学は学ぶためである。しかし、この内容は、偏った社会の見方の紹介であり、学ぶどころか弊害が多いと思う。しかも、本人も冒頭あいさつで言っていたように、13年前にも呼ばれており、2回目だ。なぜ、公平であるべき市教育委員会がこのような人選をしたのか疑う。

辛坊治郎は要注意人物である。

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プロフィール

Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
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