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歴史修正主義 

羽生田文部大臣が国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」に内定していた補助金7800万円を突然交付しないと発表した。異例なことだそうだ。

同祭には企画展「表現の不自由展・その後」も参加していたが、その中に従軍慰安婦をモチーフとした少女像も展示されていたことから、テロ予告や脅迫めいた抗議、いやがらせがあり、中止に追い込まれた経過がある。

補助金不交付の理由は、テロ予告など祭りの円滑な運営を脅かす事態を予想していたにもかかわらず国(文化庁)に申告をしなかったことや、手続きの不備をあげており、展示内容は無関係だと言っている。

これはこれで大問題。政府がテロなのどの妨害に屈したことになるためである。妨害には毅然として臨むのが政府の使命であろうに。

しかし、これが本当の理由ではないことは、私にでもわかる。

本当の理由は、少女像を展示させないため、である。

従軍慰安婦は存在しなかったと、さかんに主張するグループがある。日本会議である。慰安所に強制的に連れていかれたとされる女性たちは、斡旋業者からカネをもらい、了解の上で仕事をしていたのである、と。

確かに一部にそうした女性たちもいたかもしれないが、韓国人当事者の多くの証言があるように強制連行の事実は消せない訳だし、仮にカネが動いたにしても、当時植民地化されていたという背景があり、拒むことのできない事情がはたらいたことは、容易に考えられる。

日本会議グループに一貫しているのは、戦前日本が朝鮮や中国を侵略したという事実を認めないこと。徴用工だって認めない。それは歴史の事実を否定するものであり、歴史修正主義と言われている。

安倍首相は日本会議の有力メンバーである。現閣僚も多くが加入している。今回の措置は、こうした歴史修正主義者の意向を受けたものである。

日本維新の会の歴史観も歴史修正主義である。維新の会の吉村大阪市長(当時)は、友好都市のサンフランシスコに少女像がつくられたことに反発し、長年続いて来た縁組を解消した。なんと、おろかなことかと思う。

私は、今年7月、金子文子追悼式に参加するために初めて韓国に出向いたさい、ソウルの日本大使館前にある少女像を見た。小雨の中、レインコートを着ていた。

写真や映像で何度も見たことはあったが、下の路面に影もつくられていることは初めて知った。そこには白い蝶が舞っている。

悲しそうに、訴えるように、何かをじっと見つめるまなこ。この少女は生きている。その風景はソウルのまちに溶け込んでいた。隣には、見張り番のテントがあった。

少女像のまなこの先には安倍首相がいる。

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Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
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