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仁淀川花めぐり

年度末の3月31日、仁淀川町の花を見に出かけた。同町には以前から桜の銘木があることで有名であったが、最近は花桃でも脚光を浴びている。

須崎から斗賀野、越知を抜け、仁淀川町(旧吾川村)に入ったとたん、正面の山の斜面にピンク、赤、白に染まった寺村集落が飛び込んできた。

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つづら折りの茶畑に沿った山道を登っていくと、道ばたに転々と花桃を植えている。どれも花盛り。さらに進むと、旧寺村小学校跡が駐車場。そこら一帯が花の里公園になっている。

仁淀川を眼下に見下ろす急傾斜地に色とりどりの花桃がちょうど満開を迎えていた。ベンチを並べた休憩所が展望台。手作り感満載。

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そばの家の庭先で高齢女性に話を聞く。これら花桃は一人の地元男性(片岡さん)が、コメを作らなくなった棚田跡に20年ほど前に植えはじめたのが最初で、続いてその人の従弟も加わった。だんだんと周りの人たちも協力するようになり、花の公園になったという。

川向うの越知町側の山には濃い緑の中に山桜が映える。人の手を加えた華やかなこちらとは好対照。眼下の川面の青と三者で絶景アングルだ。ほれぼれする。平日だから人影が少ないのがよかった。眺望を独占

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国道に降り、ひょうたん桜へ向かう。町役場のある大崎から、一方通行の山道を登る。15分くらいで頂上付近の集落に着く。元は大藪だが、いまは桜に地名を変えている。

ひょうたん桜の大木がそびえていた。つぼみがひょうたんの形をしているから、その名がついた。種別はウバヒガン桜。高知県を代表する桜。樹齢500年。

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平日で、満開は過ぎていたが、そこそこの人が来ていた。さすがだ。ただ、今年はコロナのため、地元の人が出す売店はなし。

大将の大木の周辺には、子どもの若木も植えられ、公園のようになっていた。以前は芝桜も植えていたそうだが、イノシシ被害と住民高齢化で管理ができなくなったということで、消えていた。雨が降り出した。土佐しだれ桜の苗木を買った(2500円)。

大崎に戻り、橋を対岸に渡り、上久喜の花桃の里へ。狭い道を4キロ。上久喜の手前、久喜の本村の左斜面いっぱいに花桃が直線状に伸びている。若木が多いよう。

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さらに奥に進むと目的の上久喜集落。写真に出てくる撮影ポイントで車を止めた。ここも20年ほど前、写真の中の家の人が花桃を植え始めた。寺村より先らしい。花いっぱいの山の斜面が一枚の写真にちょうど納まる。戸数10もないくらいの小さな集落は、まさに桃源郷だ。

去年TVで、最初に植え始めた男性が、1年間をかけてコツコお金をため、一気に散財をするような気分だと言っていた。わずか1か月ほどの花の時期のために、1年間をかけて草刈り、剪定、肥料やり、などの世話をする。大変な苦労だが、それだけに満開の時の喜びは大きい。そのよろこびは多くの人に見てもらえるからだ。その気持ちは、わかる。

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28,29日の土日は、車がいっぱいで道が通れなかったという。知名度では寺村より上。愛媛県からもたくさん来ていたそうだ。

山道をまっすぐ進む。もう家はない。対向車が一台もないまま13キロほど先の長者で国道439を右折し、33号合流点を左折し、愛媛県方向に進む。県境手前の橋を渡り別枝へ。

20分ほどで中越家しだれ桜に着く。こちらはちょうど満開。アマチュアカメラマンが何人か来ていた。曇りか小雨のほうが撮影には好条件とか。いまは住んでいない元庄屋の庭から枝が外の地面につくぐらいまで、垂れ下がっている。樹齢200年。

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8年前に見た福島県三春の滝桜のほうがこれより大きかったが、その時は6月だったので、花の時期に見るしだれ桜としては、これが一番大きい。

滝桜は丘の斜面に立っていたが、こちらは家の庭から伸びている。家のコントラストが見ごたえがある。

まわりの畑には、いろんな種類に桜が植えられていた。三春の滝桜の若木もあった。菜の花、アジサイ、レンギョウなども。

中越家の下の段には大石家があり、こちらの庭にも中越家から50年前に移植されたしだれ桜が満開であった。

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両家の前の道の先には秋葉神社があるようだが、夕方近くなったので、行くのをあきらめた。秋葉神社といえば、2月の祭りが有名。多くの人出がある。

中越家の庭、大石家前の広場では、行列の練り(踊り)がある。いつか、祭りを見に来たいものだ。

小雨がしとしと降り、薄暗くなりかけた道を逆戻りし、夜8時に家に着いた。

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仁淀川町の銘木の桜(ひょうたん桜、中越、市川、大石家のしだれ桜)は以前から有名だが、最近のヒットは花桃。がぜん知られるようになった。

しかし、今回、私の気持ちは複雑であった。花桃の里ができたのは、山村集落の過疎高齢化の裏返しであるからだ。

花桃を植えているところは、もとは棚田か畑。昔なら、コメや麦、イモをつくっていた。花桃など金にもならないものを大事な田畑に植えることは考えられないことであった。

しかし、過疎高齢化が進み、それらが耕作放棄される。それならば、花桃でも植えてみよう。荒れ地にして草木を茂らせるよりも、まだましだ。町のひとたちも来てくれ喜んでくれる。ご先祖様も許してくれるだろう。

仁淀川町の花桃は、ずっと見られるものではない。いずれ、世話をする人たちがいなくなり、自然の雑木林に吸収されてしまうことだろう。

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そんな気持ちもあり、私は、家の前の畑に今年2月、花桃の苗木を50本ほど植えた。きっかけは上久喜の花桃をTVで見たことだった。 3、4年後には、わが家も桃源郷になるだろう。

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Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
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