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昼のいこい

NHKラジオに「昼のいこい」という番組がある。正午のニュースのあとに流れてくる、あの壮大で、湧き上がるようなバックミュージックは誰もが、一度は聞いたことがあるだろう。私の耳に、こびりついている。この音楽も古関裕而がつくったもの。

→ https://www.youtube.com/watch?v=ByfOU-LIpPw

「昼のいこい」はNHKラジを代表する長寿番組。きのう畑の草刈りをしながらラジオを聞いていたら、「昼のいこい」の歴史について、最初に担当したアナウンサー(ニヒラタケオ)の証言録音(1990年、「言葉の歳時記 あの日あの時」)が再放送で流れていた。

それによると「昼のいこい」の前身は昭和24年に始まった「農家のいこい」。「職場のいこい」という番組と交互に、今と同じ、毎日昼休みの時間帯に放送していたという。

農家向けと一般向けとに分けていたのだが、農家向けのほうの評判がよかったので、昭和27年11月から農家向けに一本化して「昼のいこい」としたということだ。昭和27年と言えば私と同級生(私は昭和28年2月生まれ)。

食糧増産が叫ばれていた時代、全国の農協職員や農事改良普及員(農林水産通信員)から、コメや野菜のつくり方など、農家の生活に役立つ情報を、音楽を交えながら短い時間(10~15分)で提供する。農家は、野良着姿で田んぼの畔などで昼ご飯をたべ休憩しながら聞き、メモをとり、作業に役立てる。

古関のバックミュージックはそんな光景にぴったりである。緑と土に抱かれた農村には夢が広がる。農村が日本を引っ張り、支えている。そんな誇りをもった農家の人たちの支持をえて、この番組は続いてきた。実用性を目的にしたものであった。

私自身の記憶でも、中学生のころ、父について家の山林の下草狩り(山の下刈り)に行き、谷川のそばで昼めしを食べた時、この音楽が流れていた。あの時のシーンが一番古い。今は亡き父との、大切な思い出とセットになっている。

しかし、番組が始まってから67年後の今、農村の現実は様変わり。農村では、子供の顔が消え、学校がなくなり、老人ばかりが目立つ。田んぼは見捨てられ、山は荒れている。

番組の中身も、農家向けから一般向けに変わり、日常の生活の一コマの便りを紹介している。

時代が変わったのだから、これはこれで仕方がない。いまの話題もほのぼのするものばかりで、こころ癒される。古関の音楽もそのままである。

古関の音楽が終わる時が、この番組が終わる時である。

この番組がずっと続くことを願っている。


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Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
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