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コロナ政局9 専門家会議(5)

新型コロナ対策専門家会議が突然、廃止・解散になった。6月24日、同会議脇田座長が記者会見し、同時に西村担当大臣が別に新しい分科会を設置すると発表した。

脇田座長は、同会議は政府に対して提言をする場であったにもかかわらず「あたかも同会議が政策を決定しているような印象を与えた」「政府との関係性を明確にする必要がある」として自主解散をしたような言い方をしている。

しかし、これはおかしい。

私は前回書いたように、緊急事態宣言が解除されてからというもの、最近は専門家会議メンバー(特に、テレビの顔になっていた尾身副座長)の発言がないのは、言いたくとも言えない(場を与えられない)のではないか、と思っていた矢先のこと。

記者会見のもよう、その後の報道等から、私の見方はこうである。

政府として、専門家会議の利用価値がなくなったので切り捨てた。このままにしておけば、政府の立場が危なくなるという判断もあった。

専門家会議は政府に提言をしてもらうために、政府が2月につくった。素人集団の政府官邸としては、専門家の判断をあおぐことは正しい選択であった。

尾身副座長がひっきりなしにテレビに登場した。国民はかたずをのんでそれを聞き、納得した。あの当時(いまもであるが)、安倍首相の発言よりも尾身氏の発言のほうがずっと信頼性と重みがあった。

「あたかも専門家会議が政策を決定しているようにみられた」とは、政治家の勝手な言い分であって、国民はそんなことは思っていない。自分の命を守ることに必死であり、同会議の発言を期待し、信じた。

ところが、事態が収束に向かい、緊急事態宣言が解除された前後から、専門家会議と政府の意見が食い違ってきた。

専門家会議は人の命や安全を重視。しかし、政府は経済活動再開を重視した。その調整が難しくなり、専門家会議がつくった文言がたびたび修正された。

例えば、「無症状の人が感染を広げている」という表現がトーンダウンさせられた。

専門家会議メンバーの間には不満が高まった。独自に見解を出そうという動きもでてきた。

そこで、バタバタと脇田座長が政府と調整して、自主解散ということで納めた。

私は、テレビの顔にもなっており感染症対策の第一人者である尾身氏が座長にならなかったことに、ずっと疑問を呈してきた。

24日、記者会見では、めずらしく脇田座長がほとんどをしゃべり、隣の尾身氏はおもしろくないような顔であった。

隣室では、西村担当大臣が同時併行で、政府に直結する新しい分科会をつくると発表した。そのことを、尾身氏は事前には聞かされていなかったようで、「私は知りません」と憮然としていた。

ここに至ってみると、政府はこうした事態も想定をしていたのではないかと思う。

尾身氏に座長をやらせると、こうした事態になった場合抑えきれない。だから、厚生労働省の機関であり身内(国家公務員)の国立感染症研究所所長の脇田隆字氏に座長をやらせた。

専門家会議では政府との間で相当激烈な意見交換があったものと思う。だから、政府は議事禄をつくらなかった。表に出るとまずいから。

そもそも、2月、専門家会議をつくったのは政府であり、その時の発表も政府がおこなったのに、廃止の時は知らん顔で自主解散のような形にした、ということ自体おかしい。

この間、政府は「専門家のみなさんの意見を聞いて」と繰り返してきたのに、要は自分の都合がいい時には専門家を利用し、都合が悪くなったら切り捨てる、ということである。

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Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
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