安倍夜郎(1)

 漫画家の安倍夜郎が、いま里帰りしている。

ふるさと中村をこよなく愛する彼は、正月と盆には、東京から必ず帰って来る。
今回は、このほど漫画以外では初めての本(エッセイ集『酒の友 めしの友』)を出版したのにあわせ、原画展を開くためだ。

原画展は、はや5回目になる。いつもの、カフェレストラン「風雅」(中村桜町)で。
ここは、私の家の近所なので、きのう初日(会期は20日まで)に歩いて出かけた。

安倍夜郎は、押しも押されぬ、人気漫画家である。「売れっ子」というと一時的な流行作家みたいで、「軽い」感じがするので、「安定感のある」「渋い」と言いたい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E5%80%8D%E5%A4%9C%E9%83%8E

ヒット作で、いまも「ビッグコミックオリジナル」に連載中なのが「深夜食堂」。
東京新宿の飲み屋街の裏で、深夜から朝まで開いている「めしや」が舞台。顔はこわもてだが、情にはもろい店の主人と、いろんな人生の傷をもった客たちとのやりとりを描いた作品だ。しみじみとした人情味があり、ほろりとくる。おとな向けの、一話完結だ。いまの時代を描いているが、同じ「ビッグコミック」の「三丁目の夕日」(昭和30年代が背景)に共通するものを感じる。

この作品は、連続テレビドラマにもなり、小林薫主演で、それこそ深夜に、2度放送されたので、ごらんになった方も多いと思う。いま3回目企画が進んでいるそうだ。また、韓国ではミュージカルにもなっている。

このほど出したエッセイ集(本人は、漫画+雑文集、と言っている)には、ふるさと中村の食と味について書いている。彼は、中村生まれの中村育ち。中村の純血種。年齢は、私より10歳若い。

キビナゴ、イタドリ、二ナ(貝)などの料理について、子どものころからの体験を軽いタッチで漫画を挿入して、書いている。新聞記者などが取材で書くものと違い、地元で生まれ育った者でしか書けない内容だ。私には土のにおいが伝わってくる。これらは、しばしば、「深夜食堂」のメニューにも登場する。

文章もうまい。くどくなく、さらりと書いている。彼は、長い間、広告代理店に勤め、キャッチコピーなども書いてきたからだろう。40代で独立の遅咲きの漫画家だ。それゆえに、人生経験が肥やしになり、大人の味をもっている。

『深夜食堂』(小学館、単行本で11巻)、中国語版も
『酒の友 めしの友』(実業之日本社)
  おススメです。

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プロフィール

Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。

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