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ビキニと核兵器禁止条約

核兵器禁止条約が国連加盟50か国で批准され、来年1月から発効することになった。核兵器の開発・製造が違法とされる時代、核と人類が共存できない時代に入った。歓迎したい。

10月17日、近藤謙一監督映画「我が友・原子力―放射能の世紀」が黒潮町あかつき館で上映された。

近藤監督がフランスでつくった映像で、すでにフランス、ドイツではTV放送されているが、日本では初公開。これから全国を巡回上映する予定という。

なぜ、ここが初公開地に選ばれたのか。

高知県幡多地方では、幡多高校生ゼミナールなどが中心となって、長年、ビキニ水爆実験の被災漁船調査を続けており、被災船員による国家賠償訴訟もおこしているからである。国に対して核実験による被災救済を求める裁判をおこなっているのは、世界の中でここだけ。世界から注目をされている。

これまで、原発、フクシマを扱った映画は何本もつくられている。また、ビキニ調査の映画やTV報道も。しかし、それらは別々のテーマとして。

「我が友・原子力」はこれらのテーマを一本にまとめたことに価値がある。フクシマ、ビキニだけでなく、ヒロシマ・ナガサキ、フランスのラジウムガール(時計の蛍光塗料に使うラジウムによって工場女性労働者が被災)も取り上げている。

アメリカでは、フクシマのトモダチ作戦に参加した空母乗組員も被災。その証言も紹介。

要は、核兵器も原発も同じ原子力(放射能)であり、人体、人類を破壊するという点では同じであり、「我が友」=逆説語なのだ。

上映会には渡辺監督とともに、ビキニ裁判原告団も登壇し発言。会場との意見交換、交流をおこなった。

上映会は、核兵器禁止条約発効を見越しての企画であった。主催、太平洋核被災支援センター(山下正寿事務局長)。

条約発効により、時代は新しいステージに入った。唯一の被爆国としての日本政府の姿勢への世界の注目度も、である。

にもかかわらず、加藤官房長官は、相も変わらず、核兵器廃絶へのアプローチの仕方が違うので、日本政府は批准できないと弁明。世界最大の核保有国アメリカへの忖度ばかりである。

また、核保有国と非保有国との間の「橋渡し」役をおこなうと繰り返し言っている。勝手な方便である。

それならそれで、どんな橋渡しの取り組みをしてきたのかと問いたい。何もしていないではないか。

仮に橋渡しをするにしても、自らの土台(立場)は非核ということではっきりさせないと、土台があいまいなままでは、活動のしようがないではないか。

今回、気になったのは、NHKまでもが「今後は橋渡しとしての日本の役割が世界から求められることになる」と日本政府へのヨイショ解説をしていることである。

唯一の被爆国として、まず非核への決意を鮮明にすること。そのことによってこそ、世界からの信頼を得られる。日本は他国にはないそのチャンスをみすみす放棄している。

NHKがその免罪のための橋渡し論を言うようでは、報道の役割の自己否定である。政府の広報機関に墜してしまったことを示している。

そんな日本ではあるが、核兵器禁止条約の発効は、ビキニ裁判にとって追い風になる。全国からの支援をお願いしたい。

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Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
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