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わが市を語る

高知県西南部の幡多地域は、言葉もいわゆる土佐弁の激しさとは違うように、独自の歴史や文化をはぐくんできました。

幡多の中心地「中村」は、応仁の乱勃発の翌年(1468年)、京都の戦乱を避けた前関白一條教房公を迎えました。教房公は京都を模したまちづくりをおこない、当時形成された碁盤の目状の町並みや大文字の送り火の風習、東山、鴨川、逢坂の地名などが今の残っており、「土佐の小京都」と呼ばれています。最近では最後の清流四万十川でも有名になりました。

今年は江戸幕末、土佐一條家の遺徳をしのんで一條神社が創建され、その大祭「一條大祭」(通称いちじょこさん)が始まってから150年になることから、この11月、本市で3回目の全国京都会議(サミット)を開きました。この会議は京都にゆかりのあるまちが交流を図ろうと昭和60年、中村をモデルに結成されたものです。(現在加盟48)

本市は昭和21年の南海地震では建物倒壊と火災により、全国最多の犠牲者(死者291人)を出しました。約100年に一度必ず起こるといわれる次の地震では四万十川を遡上してくる津波にも備えなければなりません。

「津波から命を守る対策」「建物倒壊から命を守る対策」「地震災害に強い組織(地区・行政)をつくる対策」として津波避難計画の策定をはじめ、避難道や避難場所の整備、避難マップの作成のほか、住宅耐震化助成事業、公共施設の耐震化、行政情報や防災情報の伝達手段の多様化などに予算を重点配分し、次の地震では1人の犠牲者も出さない決意で取り組んでいます。

東日本大震災に伴う福島第一原発の事故では大量かつ高濃度の放射性物質が放出、拡散され、広い地域が放射能で汚染され、その影響は計り知れないものがあります。

平成21年、四万十川は文化庁から全国の川で唯一、源流から河口まで流域全体が重要文化的景観に指定されました。流域には棚田、沈下橋、伝統漁法など、自然と調和し共生をしてきたわれわれの祖先の生活の姿がいまも息づいています。こうした環境や生活を後世に残していくために、本年7月、流域の5市町共同で今後は原子力発電に頼らない自然エネルギー(再生可能エネルギー)への転換を進めていくとする「四万十川アピール」を発表しました。

中村はかつては「おまち」と呼ばれたほど伝統と風格そしてにぎわいと活気のあるまちでした。四万十川流域の主要産業である農林水産業がそれを支え、街と里とが共存共栄の関係にありました。

周辺の中山間地対策をしっかりおこなうことで街にもにぎわいが戻ってきます。この間、農商工連携事業を立ち上げ特産品を開発し、地産外商を進めているほか、流域の豊富な資源である「四万十ヒノキ」をブランド化するとともに、地元の木材を使い、地元の大工さんの手で造れられた住宅への150万円の補助制度も創設、山間地にはケーブルテレビを敷設しデマンドバス、タクシーも運行させています。

平成22年度からは地域づくり支援員制度を導入、高齢化が進む集落に対して市職員を支援員(兼務)として配置。本年からは全集落を対象に、①健康づくり、②介護予防、高齢者・障害者生きがい交流、③支え合い地域づくり、に取り組む健康福祉委員会の結成を進めています。

本市の命と健康を守る砦である市民病院は長く医師の減少が続いていましたが、UターンやIターンの医師を迎えたことにより増加に転じ、新たに脳ドッグや医師訪問健診を開始しています。

本市には清流四万十川や小京都中村を何度も訪ねてきてくれるファンが大変多くいます。100キロを走る四万十川ウルトラマラソンは申込者約5000人という日本一の大会になりました。

市の情報発信事業としてインターネットなどを通して2年前から四万十市ふるさと応援団の募集を始めたところ、団員は1000人を超えました。こうしたファンには移住者も多く、平成23年度市の人口は約10年ぶりに社会像に転じました。

本年度からは国の制度を活用し地域おこし協力隊を都会地から募集。大勢の申し込みがあり、20~30歳代の男女3名を採用し、主に中山間地の支え合いづくりをサポートしてもらっています。

こうした中、四万十川の大自然を舞台にして本市の地域おこし協力隊やUターン医師をモデルにした連続テレビドラマがつくられ、10月よりフジテレビ系列で「遅咲きのヒマワリ~ボクの人生リニューアル」として放送されています。

アンテナを高く情報発信。人と人が交われば可能性が広がります。交流人口の拡大や移住促進事業を通して「清流に歴史と文化を映すまち」の活性化につなげていきたいと思っています。

広報四万十 「市長談話室」 2012年12月

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プロフィール

Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市(旧中村市)在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
フェイスブック(FB)もしています。

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