暑さ日本一

 梅雨が明けた。いよいよ、暑さとのがまんくらべ。

子供のころの夏の思い出は、夏休みの楽しいことばかり。暑さの記憶はない。しかし、さすがに還暦を過ぎると、楽しさなんかはない。とにかく暑さがこたえる。

昨年8月12日、四万十市は41℃、暑さ日本一を記録した。これまで四万十の名は川で有名だったが、連日マスコミで報道されたことで、ポイントが加算され、さらに知名度がアップした。

全国から見れば同じ「四万十」なのだろうが、実は市内には、気象観測地点は2か所ある。中村(旧中村市)と江川崎(旧西土佐村)。日本一を記録したのは江川崎。去年はお盆期間中だったこともあり、観光客に帰省客が加わり、西土佐はフィーバーした。私は、その時、こんな投書を高知新聞に送った。(8月23日付「声ひろば」)


              環境保全でも日本一を

 四万十市は国内最高気温41度を記録し、にわかに注目を浴びた。これを歓迎し、「日本一暑いまち」を観光や地域おこしなどにつなげようという声がある。それも大事なことだが、一方で重い責任をかかえたことにもなる。
 近年の異常気象は、人間の産業活動に伴う温室効果ガスや環境破壊による地球温暖化が原因であることは明らかだ。この夏の猛暑では、高齢化社会が進む中での熱中症患者の増大や、渇水による給水制限、農作物への被害などにより、人間の生活が脅かされている。
 四万十川は日本最後の清流と呼ばれて有名になった。最後という意味は、自然環境や人と川の文化がいまも残っているということだ。この四万十川が異常気象においてもシンボルになったことの意味は重い。
 昨年7月、流域5市町共同で原発に頼らない自然エネルギーへの転換をめざす「四万十川アピール」を発表したように、四万十川の自然や環境を守ることなど、温暖化対策等地球環境を守っていく取り組みにおいても日本一になることにより世論をリードし、注目されなければならない。
流域に住むわれわれとしてはその責任がある。

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 去年の夏を過ぎてからも、西土佐ではフィーバーが続いている。日本一の先輩格である、熊谷(埼玉県)と多治見(岐阜県)の観光商工関係者を呼んで、「暑いまちサミット」を開いたり、Tシャツや、マスコットキャラクター(アチチうなぎ)をつくったり。今年は、どこが一番かを競っている。

マイナスをプラスに。過疎を吹き飛ばそう、地域を元気にしようと、暑さを逆手にとった発想・企画はいいことだし、私もやったほうがいいと思う。

しかし、忘れてはならないのは、「暑さ日本一」では「有名」にはなっても、「誇り」にはならない。四万十川やこの地域には、誇るべきものがたくさんある、ことを。

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プロフィール

Author:田中全(ぜん)
高知県四万十市在住。
幡多と中村が自慢のおんちゃん。
幸徳秋水を顕彰する会事務局長。
FB(フェイスブック)もやっています。

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